耐震住宅の耐震等級を建築基準法に基づいて構造計算しますが、建築基準法への認識は「1.業者側、2.建築主側、3.学識経験者」それぞれ異なるようです。
一般に、業者側は実験データや計算書を行政機関に提出して何とか許可をもらおうとします。いわば、建築基準法や住宅金融機関の技術基準は許可をもらうための“最高の基準”になっています。
それに対し、建築主側は建築基準法や住宅金融機関の技術基準を守れば欠陥住宅にならないと思っています。建築主にとっては“絶対的な基準”となっているわけです。
ところが、学識経験を積んだ人は、建物は個別的に判断をすることが大切であることを知っています。そして、建築基準法やあるいは住宅金融機関の技術基準は“最低の基準”であることを認識しています。
構造に関しても、部分的な欠陥が全体を破壊すると限りませんし、いくら免震、制震、耐震住宅であっても地盤への対応判断を間違えれば倒壊します。
建築企業は社会的な責任として、住まいづくりに関する様々な法律は常識的なものであり、どのような住まいづくりも個別的に判断し、安全性の高い施工をしなければならないと思います。 |