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住宅建築/住宅業界
 
 

住宅営業/営業マンには2つの能力

 

 
 

営業マンには、建築主の望みを叶える2つの能力が必要

住まいづくりを成功させるのは「3人のキーマン」です。その3人とは「営業マン」・「設計者」・「現場監督」です。この3人のキーマンで特に最初に担当する営業マンの影響が大きい。

住宅メーカーであればカタログや商品案内で出来上がる住宅は分かりますが、工務店側の注文住宅となるとどのような住宅ができるのか分からない。出来上がる住宅は営業マンの人柄と能力によって大きく左右されます。

営業マンの人柄は何より「誠実さ」が絶対条件になります。建築主への誠実・約束への誠実・業務への誠実‥‥いろいろあります。しかし、これだけでは良い営業マンとは言えない。建築主の望みを叶えるには2つの能力が必要になります。

1.コンサルティング業務
2.マネージメント業務

これからの住宅営業は、話術的・技巧的な営業より、人柄を押しつける営業より、本質的な住まいづくりのアドバイスを求められるでしょう。 営業マンは、建築主の要望をサポートするためにアドバイスやいろんな提案をします。また、住まいづくりを進めていくには多くの協力者を必要としますので、マネジメントも重要な業務です。

 

目次

1.営業業務

2.住宅営業には2つのタイプ

3.当方の提唱

3.1.営業マンの役割業務

3.2.住まいづくりの進め方

3.3.「営業実務書」を作成する

 
 

営業業務

時折、営業マンを軽蔑するように「当社には営業マンがおりません」と言う工務店があります。しかし、誰かが住宅営業をやっているはずです。契約までの営業業務と契約という営業行為がなければ企業は存続できない。

「営業マン不要」と考える方は「1.営業業務を理解していない」あるいは「2.営業マンの役割業務を理解していない」ことがあるようです。

「1.営業業務を理解していない」は、営業マンの仕事は「お客さんを探すこと」であると考えていることです。お客さん探しは工務店の仕事である。工務店はお客さんを探すために宣伝広告・住宅展示場・現場見学会・・・。さまざまなことをします。このような行為でお客さん探しは工務店側の仕事であって営業マンだけに課せられた仕事ではないのです。

「2.営業マンの役割業務を理解していない」は、お客さんさえ探せれば営業マンがいなくても、設計担当者と工事担当者がいれば住まいづくりは進めていける。この発想の背景には「設計・施工は任せて下さい。信用しないお客さんはお断り」あるいは「他社と比較するようなお客さんはお断りする」という 工務店側に立った身勝手な考えがあります。

誰もが商品を購入する時は比較をします。住まいづくりは大きな買い物です。慎重に比較しながら住まいづくりを進めていく、時間をかけながら進めていく、決定はできるだけ遅くする。これは当たり前のことです。

建築主は住まいづくりを始めようと考えた時、総合住宅展示場を見学する、住宅雑誌やインターネットでいろいろ勉強する、そしていろんな住宅会社に相談をする。そして、一歩ずつ進めていきます。

工務店側に多くの建築実績があってもどんなに長く業務をやってきたとしても、建築主側が関心あるのは過去の実績でもなく創業期間でもなく、「自分たちの条件・要望に対応してどんな住まいづくりをしてくれるのか」です。

営業マンは建築主側に立って、住まいづくりのサポートします。工務店側からすればその存在価値は分かりにくいかもしれないが、建築主側に立てば営業マンの役割業務がわかります。

建築主側に立てば営業マンに望むことはいろいろあります。「住まいづくりのアドバイスをしてくれる」・「どんな質問にも対応してくれる」・「資金計画をしてくれる」・「最後まで面倒見てくれる」・「建築主側に立って工務店側に意見をしてくれる」・「建築主と設計担当者・工事担当者との調整をしてくれる」・・・。

建築主が望まないことは「束縛するような、義理や人情の人間関係を売込んでくる」・「他人の考えに耳をかそうとしない、職人気質の方」・「しつこくしてくること」・「建築主側の価値でなく、工務店側の価値を強く主張する」・「囲い込みをする」・「他社と比較させないようにする」・・・。建築主側に立てば当たり前のことです。

このように考えますと、アレコレとアドバイスしてくれる方でもなく、資金計画をしてくれる方でもない。そんなこと当たり前のことである。営業業は建築主側に立って望ましい住まいづくりをサポートしてくれる方になるのかもしれない。

 
 

住宅営業には2つのタイプ

営業は、商品を販売する営業、ホテルでの接客営業、保険やセミナーなどの勧誘営業などいろいろ。また、呼び名も営業マン・セールスマン・アドバイザー・外交員など様々あります。これを2つのタイプに分けて整理しますとわかりやすい。

1.販売型営業‥‥「商品を売る」の販売型営業
2.受注型営業‥‥「注文をいただく」の受注型営業

住宅業界の営業も大きく分けますと2つに分けることができます。

1.販売型の住宅営業‥‥「商品住宅」や「ブランド住宅」を販売する営業
2.受注型の住宅営業‥‥「注文住宅」を建築する受注型営業

「商品住宅」や「ブランド住宅」は建築する前に確かめることができるので安心です。実際は建築主側の条件・要望に対応して多少の変更を加えて住まいづくりをしますが、どうしても住宅に生活者を対応させながら住宅営業を進めていくことになります。

一方「注文住宅」は最初から建築主側の条件や要望を基本にして住まいづくりを進めていきます。生活者に対応しながら住まいづくりを進めていきます。 販売型の住宅営業は商品の説明と商品を販売するために、商品の特長を上手に伝えること内容が重要になります。

 
 

当方の提唱

営業マンが理解しておかなければならないことが2つあります。「1.営業マンの役割」と「2.住まいづくりの進め方」です。さらに営業マンには「営業実務書」を作成する作業があります。

「営業実務書」の作成は営業マンにとって重要な作業です。極論を言えば「営業実務」を作成すれば営業マンの業務は7割は終了します。

 

1.営業マンの役割業務

住宅営業は商品を売込むことでも営業マン自身を売込むものでもないはずです。建築主の望む住まいづくりのお手伝いをするのです。

1.建築主は、望む住まいづくりをしたい
2.工務店は、建築主の望みをサポートする。

営業マンは社会的な常識を持って、この「建築主の望みを叶えてあげる」お手伝いをすることが、住宅営業の本来の姿です。建築主側に立って考えればわかることですが、営業マンの人柄を売り込まれて、義理や人情で身動きができないようにされることは嫌なことです。

「住学教室」で「営業マンの2つの役割業務」を学びます。建築主側も営業マンの2つの役割業務を知ることで安心して営業マンと住まいづくりを進めていくことができます。

 

2.住まいづくりの進め方

住まいづくりの進め方は、住宅メーカー・工務店・設計事務所・プロデューサによって多少異なります。住宅メーカーは企業を早い段階に選択させるような進め方をします。工務店は競合を避けるような進め方をします。又設計事務所やプロデューサは業務を委託させるような進め方をします。

建築実務の進め方は上記のように区分することができますが別の区分方もあります。それは「1.企業側に立った進め方、2.建築主側にに立った進め方」です。

企業側に立った進め方は上記のような進め方ですが、建築主側に立った進め方とは「建築主のメリットを優先する」という考え方です。これは「企業の目的は利益でなく、顧客の創造である(ピーター・ドラッカー)」の考え方です。

建築の利益を優先にしますので、建築主側のメリットになる進め方「いくつかの企業と比較しながら住まいづくりを進めていく。インターネットなど活用しながら情報を共有化する。いつでも建築主が企業決定できる環境を維持する。」等で住まいづくりの実務を進めていくやり方です。「住学教室」ではこの方法を具体的に紹介しています。

 

3.「営業実務書」を作成する

「営業実務書」は住まいづくりを進めていくための基本方針書です。具体的には設計業務・施工業務の基本方針書になります。「勉強会」は「判断と選択の基本」を理解することに対し「営業実務書」は設計業務・施工業務を進めていく方針書となります。また住まいづくりを進めていく過程で判断を確認する「確認書」にもなります。

「営業実務書」は2つのタイプをそろえてあります。「住学教室」で実際の「営業実務書」をご覧になることができます。住まいづくりをどこに依頼するかは建築主側で決めればいことです。どこの工務店に住まいづくりの相談する時も、住まいづくりを依頼する時も役に立ちますので、「営業実務書」を作成することをお勧めします。

 
 
 

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