建築主側がこれから住まいづくりを始めようとする時、立ち止まって「本当に望む住宅なのか?」と冷静に考えてみることです。
例えば、風呂好きの主人が旅館にある浴室イメージもあって「3畳もある浴室」を望んでいたとします。そこで、立ち止まって考えてみる。広い浴室で本当にリラックスができるのか?広めの浴室をつくったとしても旅館のような雰囲気にはならないものです。あるいは、「リラックス」したいという主人の願いは浴室にあるのだろうか?本当は浴室から上がった後の居間・書斎でのくつろぎではなかろうか?
主婦が和室にあるような収納庫の多い住宅を望んでいたとします。物が増えてきたので収納への意識が高かったからです。そこで、立ち止まって考えてみる。奥行が60cmあれぼ物の7割以上は収納できる。和室に設ける収納は布団を入れるのには便利かもしれないが、奥行きが90cmの収納は物の出し入れが面倒で結構使いづらいのです。本当に望んでいるのは収納が多い住宅ではなく、物が整理整頓できる住宅を望んでいるのではなかろうか?
そうであるなら、合理的な収納計画をすることでしょう。玄関の物は玄関の収納へ・洗面所の物は洗面の収納へ・廊下で使用する掃除機などは廊下の収納へ‥‥。など合理的に収納できる住宅を計画することになります。 |